時は90年台バブルが弾けて数年後・・・
私が上京して3年目のことでした。
当時はあるビジネスがとても流行っていました。
同世代のかたはすぐ分かるかもしれません。
そしてそのビジネスは今もあります。。
いい面も悪い面も変わらず・・・
この記事は私の体験をもとに
私の勝手な意見や思い出を書いてみました。。
世の中にこんな世界があったんだ！と驚くただの田舎者
上京したての１８歳、１９歳の頃
私は
「好奇心」
「性欲」
「物欲」
にまみれ、
大都会のありとあらゆる誘惑に誘われ
気の向くまま、好奇心のまま行動していた。
当然、お金が必要になる。
ただ今と違って「お金の稼ぎ方」なんて興味がなく
「どうすれば自分が気持ち良いか？」しか考えられなかった。
そんな欲にまみれた田舎者をいとも簡単に虜にしたビジネスが
「ネットワークビジネス」だった。
「MLM」ともいう。
「Amway」とか「ニュースキン」とかが
その世界では有名な時代
（今もそうなのかな？）
私が勧誘されたのは、そういった有名なところではなく
新宿のアイランドタワーにあった「WAVE」という組織でした。
で、何が言いたいのかといえば・・
ハマった話でもなく、成功しなかった話でもなく、笑
「そういった世界の上のほうにいる人達が乗っているクルマ」に
衝撃を受けたのです。
アイランドタワーの地下駐車場には
田舎者が初めて見る「フェラーリ」「ランボルギーニ」が・・・
「なにこの車高の低さ？」「ほんとにこんなデザインなんだ」
そして身近な上層部の方々は、年齢も私とそんなに変わらないのに
（２０台半ば〜３０歳くらいまで）
「メルセデス・ベンツのSL５００」「JAGUAR XJ」「キャデラック・セビル」
「初代セルシオ」「メルセデス・ベンツ Eクラス」
「シボレー カマロ」「BMW M3」
を乗り回していたのだ。
しかも都内の高層マンションに住んでいたりする。
当時お金がなくて「公営住宅」に住むのが夢だった私には
刺激が相当強かったのです。
「なんでそんなに年が変わらないのにこんなに差がつくの？」と・・・
ある日ベンツのSLに乗せてもらいました。
（当時はまだ免許なかったので助手席に）
東名高速を「ちょっと飛ばすから」、とか言いながら
SAでフロントのナンバーを外し始めた。
「えっ？どういうこと？」と思いましたが
オービスに映ってもいいように外していたのです。
（この人達は思考もぶっ飛んでいるんだ）
で、経験した速度は２３０キロでした。
また違う日には、トヨタの初代セルシオに乗せてもらいました。
初代セルシオといえば、世界の高級セダンに衝撃を走らせた名車です。
乗ったときの
「すごい！潜水艦にのっているみたいだ！」
という感想・・・なんていうか
潜水艦なんて乗ったことあるわけないのに、
乗ったらこんな感じなのかな？という予想。。
その静粛性と加速の良さに衝撃をうけました。
でも確か所有者が元ヤンキーのかたで
そんな高級車に拡声器をつけてて
新宿のど真ん中で
「はい、前のクルマ、どいて」とか言ってて
やっぱり（この人達は思考もぶっ飛んでいるんだ）
と思ったのです。
この業界を悪くいうつもりは全く無いですが
正直成功するのは難しいと思います。
でもこういったクルマに乗っている人たちの仕事ぶりや
話していた内容は、今も忘れません。
何もわかっていなかったです。
大事なのは年齢ではなく努力の度合いでした。
表面的には「派手」で下の人間が「夢」をもつように
そういった一面を見せる、
でも影では、死ぬほど努力をしていました。
私のような凡人には理解もできないくらい
努力していました。
そしてその努力を「別に」と言わんばかりの
「当たり前」としてしていたのです。
今の自分ならこのような話は理解できますが
当時の私には表面しか見えず
「いいなー高級車」
「JAGUARとか渋すぎる」
「キャデラックのテール、ヤバ過ぎる」
そして大した努力もしないで
頭の中だけ常にお花畑状態・・・
１年ほどそんな世界にいましたが、
当然結果は散々でした。
調子いい時は結構稼げましたが
完全歩合の世界ですので
悪ければ０円です。
気づけば見栄を張るために借金をするように・・・
そして大学生だった私は
学校にも行かずそんな世界にどっぷり浸かっていたため
留年をすることに・・・
借金あるわ留年するわ。
そして新聞奨学生になるのでした。
この１年で
「高級車」がなぜ高級なのか、乗って体験
「いつか絶対に乗ってやる」という目標
一言でいうなら
「高級車志向」が心の深いところに根付いた。
仕事やお金に対しては
「当分【成功】という言葉は聞きたくないな・・・」
「でも自己啓発とか結構好きかも・・・」
「センスも大事だけど、やはり努力が基本」
「お金があればあらゆる選択肢が増える」
「やっぱりお金持ちにはなりたい」
一言でいうなら
「金持ち至上主義」が根付いてしまった。
２０歳という貴重な時間を
このような世界で過ごし
普通の生活では経験しないことを経験し
その後の人生に
悪い影響もたくさん与えました。
でも、まったく意味が無かったわけでも
ありません。
この経験を活かすも殺すも
「これからの人生」にかかっていると
思うのです。
未来も過去も自分で変えることができると
信じて今日も努力しています。。。